「家を建てたい!」と思ったとき、まず目が行きがちなのはデザインや間取り、住宅会社選びではないでしょうか。
でも実際に家づくりを進めていくと、多くの人が直面するのが「お金まわり」の問題です。
私自身も、最初に知っておけばよかったと思ったのは、まさに「費用の全体像」でした。ネットで調べてもなかなか分からなかったのは、「結局いくらくらいで家が建つのか?」ということ。
最初の時点で、知っておくべき「予算の考え方」と「落とし穴」を先に押さえておくだけで、安心して家づくりのスタートが切れると思いませんか?
家づくりは人生最大級の買い物です。最初にどんなお金がかかるのか・どう予算を考えるべきかを理解しておくだけで、その後の安心感はまったく違います。
この記事では、私の実体験を交えながら家づくり初心者が押さえておきたいお金の基礎知識 を徹底解説します。
家づくりにかかるお金は大きく4種類
まずは全体像を整理しましょう。家づくりの費用は、大きく以下の4つに分けられます。
1. 建物本体価格(本体工事費)
家そのものを建てるための工事費。広告などに載っている価格は、ほとんどがこの「本体価格」のことです。
坪単価×延べ床面積で金額が決まることが多く、広くなるほど大きな負担になります。
坪数などによって金額は変わりますが、家を広くするとその分本体価格に響いてきます。
2. 付帯工事費
地盤改良、解体工事、造成、給排水工事、外構などにかかる費用。建物以外に必要な工事費のことで、場合によっては数百万円単位の差が出ます。
例:地盤改良は50〜200万円、外構工事は100〜300万円程度が目安。
地盤改良は、調査をしてみないとわからない部分があります。最初の見積もり提示の金額から、増えることもあります。
3. 諸費用
登記費用、火災保険、印紙代、住宅ローンの手数料などにかかる費用。建物価格の7〜10%程度は見ておきたい項目です。
登記費用やローン関係に必要な手続き費用も、意外にお金がかかります。家の規模にもよりますが、これだけで平均数十万円は必要。
4. その他費用
仮住まい・引っ越し代、家具・家電・カーテンなどにかかる費用。忘れがちですが、実際の暮らしに直結する重要な費用です。
こうして整理すると、「建物価格だけでは家は建たない」ことが分かりますね!
家づくりの主な費用(まとめ)
| 費用項目 | 内容 |
|---|---|
| 建物本体価格(本体工事費) | 家そのものの建築費(よく広告に出ている価格は、これ) |
| 付帯工事費 | 地盤改良、解体、造成、外構、給排水などの費用 |
| 諸費用 | 登記・火災保険・印紙・ローン手数料などにかかる費用 |
| その他 | 仮住まい・引っ越し費用、家具・家電・カーテンなど(これ、見落としがち!) |
なぜ見積もり金額は増えていくのか?
「2,000万円で建てられると言われたのに、最終的には2,500万〜3,000万円になった」という話は珍しくありません。
最近の見積もりは比較的わかりやすい
以前は「建物本体価格だけ」を提示して契約を急かすケースもあったようですが、今は多くの住宅会社が「付帯工事費・諸費用」を含めて金額を出してくれます。
私が複数社からもらった見積書にも、きちんとそれぞれの金額が明記されていました。
最初に見せられる「建物価格」だけを見て決めてはいけない!…これは、少し前のネット情報でよく見かけたコメントです。
一方、私が家づくりを始めて気づいたこと。それは、建物価格、付帯工事費や諸費用がちゃんと見積書にそれぞれ記載されていたということ。少し前までは、最初に提示される見積額は、もしかしたら「建物価格のみ」だったのかもしれないですね。
安心してください。最近のハウスメーカーさんや工務店さんは、ちゃんと丁寧にそれぞれの金額詳細も提示してくれますよ。もし金額の内訳が提示されていない見積書が出てきたら、その点を指摘し、しっかりとご自身で確認しましょう。
金額が増える主な理由
以下のような場合に、金額が増えます。
- 打ち合わせで間取りを変更した
- 標準仕様では満足できず、オプションを追加した
- 地盤改良や水道工事など、想定外の工事が必要になった
設計士さんと打合せを重ねていく中で、住みやすい間取りを取り入れたり、暮らしやすさを追求していくと、標準から外れることがあります。標準から外れるとオプション付帯となり、別料金や追加料金がかかってきます。
コストを含めて、ご自身や一緒に住むご家族としっかり相談しながら決めていきましょう。
予算は「借りられる額」ではなく「暮らし基準」で考える
次に、家づくりの予算の決め方についてです。
住宅ローンの事前審査で「◯◯万円まで借りられます」と言われると、それをそのまま予算にしてしまいがちです。
しかし、家づくりの予算は「借りられる額」ではなく「無理なく返し続けられる額」で考えるのが鉄則です。
住宅ローンの上限=家づくりの予算ではない!ということを、しっかり頭に入れておきましょう。「暮らしが苦しくならない額」をよく考えて、ローンの借り入れと家づくりの予算を考えることが大切です。
無理のない住宅ローン返済の目安
- 月々の返済額は、手取り収入の25%以内
- ボーナス払いは避ける or 最小限にする
- 固定資産税やメンテナンス費用も考慮する
例:手取り月収が30万円の場合、住宅ローンの月々の返済は7〜8万円台が安心ライン。
「返せるか」ではなく「暮らしを楽しめる余裕を残せるか」を基準に考えるのがポイントです!
忘れがちなのが、出費はローン返済だけではないということ。毎月の生活費、趣味や旅行費の他、固定資産税やメンテナンス費用なども含めて、「暮らしの予算から逆算」して返済額を考えたいですね。
私のリアルな予算設定体験
私は当初「2,000万円以内で建てられたらいいな」と考えていました。
しかし、地盤改良や水道工事など避けられない追加費用が重なり、すでに+400万円。まだ最終契約前なので確定していないものの、予算オーバーは確実です…。
それでも「暮らしが破綻しないライン」を決めていたので、精神的にはまだ安心できています。家を建てたあとも、暮らしは続いていきます。家づくりだけを頑張りすぎて、その先に続く生活が破綻しないように気を付けたいですね。
「未来の暮らしにちゃんと余白を残せるか?」という観点で、予算を考えておきたいというのが、私の家づくりです。
家を建てること自体がゴールではなく、建てたあとに豊かに暮らせるかどうかも大事だと実感しています。
初心者が見積書で確認すべきチェックポイント
初めて見た見積書は分かりにくいものです。私も、最初に見た見積書は正直よく分からなかった…というのが本音です。
以下のポイントを押さえておくと安心です。
□ 建物本体以外の費用(付帯工事費・諸費用)が明記されているか?
□ 「概算」や「一式」といった曖昧な表記が多すぎないか?
□「一式」の中に何が含まれているか説明があったか?
□ 外構工事、照明、カーテンが含まれているか?
□ 提示された金額で、実際の暮らしが成り立つか?
見積書を受け取ったら、そのまま信じずに「何が含まれているのか」を必ず確認しましょう。
特に、あとから追加になる部分を事前に確認しておくことが重要です。ぜひ参考にしてみてくださいね。
まとめ:最初に「お金の話」をすることが後悔しない家づくりの第一歩
家づくりは大きな夢であり、一大プロジェクトです。
だからこそ「夢を叶えるために、現実の数字と向き合う」ことが欠かせません。
- 費用の全体像を知る
- 見積もりが増える理由を理解する
- 予算は暮らし基準で決める
- 見積書は必ずチェックする
この4つを意識するだけで、家づくりの不安はぐっと減ります。
家は一生ものだけど、日々の暮らしも続きます。無理なく、安心して、そして楽しく暮らせる家づくりのために。
最初に「お金の話」をして、自分に優しいマイホーム計画を立てましょう!
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